【活動レポート】テーマ:「男らしさ」「女らしさ」を超えて『「専業主夫」になりたい男たち(白河桃子著)』- 海外部読書会



2016年5月15日 Posted in 活動レポート

テーマ

「男らしさ」「女らしさ」を超えて

課題図書

『「専業主夫」になりたい男たち(白河桃子著)』

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今回は「婚活」や少子化問題に詳しいジャーナリスト、白河桃子氏による『「専業主夫」になりたい男たち』を扱いました。
日本では現在11万人の夫が妻の扶養に入っています。
「イクメン」とは異なる、家事・育児に責任を持つ「主夫」とは何か?
「男らしさ」「女らしさ」、そして結婚、カップルの戦略とは?
 
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・「われ、いかにして主夫になりしか?」
主夫は2000年代からドラマやCMに登場し、その存在は徐々に知られつつあります。
一方、男性の育休取得者はわずか2%。家事・育児の負担は女性に偏り、いまだに管理職の女性の多くが「キャリアか、家庭か」という厳しい選択を迫られるデータをご紹介。
 
課題図書では、「男らしさ」「女らしさ」の役割意識や、社会の変化に伴う「きしみ」に焦点を当てています。
読書会では具体例の中から、
・男女双方からの「イクメンバッシング」現象
・「家事ハラ」広告論争
(※2014年に妻が夫へ家事へのダメ出しをする研究所の広告へ批判が殺到した事件)
などを取り上げました。
 
家庭でのカップルの役割分担は、大きく4つに分けられます。
(カッコ内、舩橋惠子著『育児のジェンダー・ポリティクス』より)
①「パパはつらいよタイプ」(父親の二重役割)
②「ママはつらいよタイプ」(女性の二重役割)
③「完全平等タイプ」(平等タイプ)…例)育休を交替で取得するなど
④「主夫戦略タイプ」(役割逆転タイプ…専業主夫、妻の方が収入が多いなど
③の「完全平等タイプ」が増加する一方、④の「主夫戦略タイプ」は役割が逆転しているため、カップル間で不公平感があると関係が不安定になりがちです。
 
さらに、主夫にも「自分が正直に生きたらこうなった」「職場からの逃避」「子育て大好きタイプ」「妻をサポートタイプ」「主夫は仮の姿」といった様々なタイプが存在します。
 
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・あなたにも来るかも…ある日突然夫が主夫になる日
日本ではかつて専業主婦が当たり前の時代がありました。
しかし、定年退職や病気、死別といったイベントは誰にでも起こります。
そんな時、自分が、夫が、「主夫」になったらあなたはどうしますか?
 
「実際にパートナーが主夫になっても愛せるか?」
「専業主夫家庭は幸福になれるのか?」
様々な年代、背景の方たちが疑問をぶつけ合い、「専業主夫」の可能性と限界について考えました。
「専業主婦」と同じように、「専業主夫」は片働きのため経済的リスクが高いのでは、という意見や、夫婦の長期的なキャリア形成のために戦略的に主夫を選ぶ可能性もあり、という意見もありました。
 
・主夫戦略を考える
「男は仕事、女は家庭」という役割分担の意識は何をもたらしてきたのか?
ここでは海外の事例から日本の家庭や子育てを考えました。
・フィンランドには「イクメン」がいない?(「育児をすること」が当然だから)
・日本やアメリカなどの「マッチョ職場」で出世するには主夫が必要?
(専門職女性の離職が相次ぐ「高学歴主婦」「ハウスワイフ2.0」現象)
 
さらに、著者は日本の長時間労働による「頑張り競争」を指摘しています。
「子育てに参加できなくて不満な夫」
「働いているのに家事負担が重くてしんどい妻」
「結婚、出産ができない、したくない」
そのような状況がなぜ起こるのか、困難な状況を打開可能か、参加者から率直な意見をいただきました。
 
・愛は平等ではない
「家事を平等に分担することイコール愛ではない」。
お互いの得意分野で協力し、ライフステージに合わせた働き方、家事・育児の分担をすることで、先の見えない「頑張り競争」から抜け出せるのではないでしょうか。
 
今回の読書会を通じて、生き方や働き方の多様性、柔軟性が日本社会の行く末に大きく影響すると改めて考えさせられました。また、「専業主夫」というトピックは当会で初めて扱いましたが、少人数でテーマの深堀りができた点で大変有意義でした。
 
 
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懇親会でも引き続き意見交換。
「ぶっちゃけどうなの?」というカジュアルな内容も含め、楽しい時間となりました。
 
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参加者アンケートより抜粋
 
・専業主夫をパートナーにもてる勇気はこれからつけるとしても、長い結婚生活の中で、お互いの自己実現、仕事の状況等に応じて、女性がメインで家庭を支えることの重要性を提起していただいたという意味で、とても有意義だったと思います。それぞれのカップルが柔軟性をもって生活していくために、男性、女性の双方がこれまでの考え方を変えていく努力が必要と感じます。
 
・日本で社会環境が大きく変わってきている。昭和の価値観は既に遠いものになっていると思った。新たな価値観を積極的に受け入れ、未来に向けて進んでいきたい。そんなきっかけを与えてくれた読書会に感謝します。
 
・専業主夫という選択肢を社会が考慮に入れる大切さと、実際に自分の選択肢としてそれを受け入れることの難しさを実感しました。実際に専業主婦をされている方に生でお会いしてお話を聞いてみたいです。
 
・主夫が11万人もいることにまず驚きました。主夫をしている理由の比率が気になりましたが、資格等の勉強で奥さんが頑張って働いている家庭はいくつか知っています、主夫が増えているのは、前向きに家事・育児に取り組む人が増えたというよりも、将来の不安を抱えている人が増えているのではと感じた。参加者のご意見を聞けて良かったです。有難うございました。
 
・普段は社会学的なテーマでお話をする機会が少ないので、とても有意義でした。また参加させていただきたいと思います。

 

イベント詳細

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「男らしさ」「女らしさ」を超えて

課題図書

『「専業主夫」になりたい男たち(白河桃子著)』

開催日時

2016年05月15日(日) 13:00 ~ 15:00



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